正しく歩くシリーズ5回目です。
足を悪くされている方の特徴が「膝歩き」です。
足を広げ、ほとんど膝の屈伸だけで歩いていらっしゃるお年寄りの方をよく見かけます。
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本来の膝の目的は何でしょう?
膝の目的は体の重さを前に運ぶパワーツールではありません。
膝は後ろ脚が前に振られるときに地面と接触しないための関節部にすぎません。
また、前後にしか曲がらず、左右には曲がりません。
そのため、以下の歩き方をすれば膝痛に悩まされる確率は高くなります。
①膝意識が強く、脚が地面についたときに力が入っている
②後ろ脚を振り出すときに膝蹴りのように膝から前に出る
③すねが固くねじれない
④足首が固く可動域が少ない
⑤重心が踵寄りで足の指先まで体重がのっていない(足裏で重心移動)
⑥腕を振って回転運動で歩いている
⑦後ろ脚の踵がすぐ地面から離れてしまう。
膝の軟骨が減るなど、膝を痛めるのは歩法に間違いがあるからです。
この間違いを修正せずに、歩行をすればかえって痛める可能性があります。
①膝意識が強く、脚が地面についたときに力が入っている
膝に力みがあると、膝のクッション性がなくなり負担になります。
ハイヒールを履いている人を見ると比較的多いのですが、地面に脚がついたとき脚が左右に揺れています。
本来前後にしか動かない膝が、力みのために地面からの衝撃を受け、なお動かない方向の左右にぶれるのですから痛めないほうがおかしいかもしれません。
また、膝の力みは腰を固めますので腰痛の原因にもなります。
膝の力を抜けば腰の力も同時に抜けます。
膝意識で歩いてはいけません。あえて言えば股関節意識です。
②後ろ脚を振り出すときに膝蹴りのように膝から前に出る
日本人のほとんどの方が後ろ脚を振り出すときに膝蹴りのように膝から前に出ています。
脚の悪い人ほどそうです。
ちなみに足の遅い人もそうです。
膝から出すとお腹に力が入ってしまいます。
そのため腰は腹の拮抗筋のため、ここでも腰に負担がかかります。
膝からでれば振り出した脚の重さが前に行かず、結果地面を蹴って前に進みます。
ますます膝に負担がかかりますね。
どこから前に脚を振り出せばスムーズでしょうか?
では、どこから前に脚を振り出せばスムーズでしょうか?
答えはすねです。
イメージとしてすねが地面と垂直になるように振り出します。
膝の力ですねを前に振りだしてはいけません。
すねには骨が2本ありねじれるようになっています。
ここがねじれずに1本の骨のように歩いてしまうと、代わりに膝がねじれてしまいます。
すねはふくらはぎでもあり、ここが活性化すれば血液などの循環にも最高です。
すねを柔らかくし膝意識ではなくすね意識で歩きましょう。
すね意識とは、すねを脱力し決して膝より前に降り出さないことです。
すねを股関節で振り出し、地面に真っ直ぐ、体の真下で足をつきます。
この記事の執筆者
東京在住-武道歴40年(現極真空手五段師範)
(株)AZUMAのホームページ制作に関わって10年。空手・古武術・合気道・総合格闘技などジャンルを超えて身体動作を追求。空手道場を30年以上続けてる一方で、幼年からシニア(80歳以上含む)幅広い年齢層に対して道場、学校、体操教室などでの指導経験をもつ。年齢に関係なく正しい動作改善により健康(腰痛、膝痛など)・パフォーマンスが劇的に変わることを教える。