日本は肩こり大国ともいわれていますが、肩こりもいき過ぎると手が上がらない、回せない、上げると痛いなどの症状が出ます。
服を着るのにもおっくうですよね。
ちょっと蘊蓄(うんちく)です。
もともと1910年に夏目漱石が書いた『門』の「指で圧してみると、頸と肩の継目の少し背中へ寄った局部が、石のように凝っていた。」一節から「肩が凝る」という言葉が生まれたという説があります。
夏目漱石の造語ともいわれ、それ以前は肩こりを示す用語が日本にはなかったといわれています。
幸か不幸か、多くの日本人が肩の筋肉が固くなる症状を「肩こり」と自覚するようになったと言われています。
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腕を上げて耳につきますか?
日常のなかでも高いところへ手を伸ばす必要がある方も多いと思います。
最近はやりのDIY(自作)でも肩の可動域は大切です。
まず両手を上げてみましょう。
できるだけまっすぐに高く上げましょう。
手が耳に簡単につきますか?
その状態からどのくらい耳の後ろまで手を回せますか?
ラジオ体操で手を上げるとき手と耳が離れていませんか?
手をスムーズに上げ下げできれば生活も作業もスムーズにすみます。
では今回は手をスムーズに上げるための1点動作術です。
肩(肩甲骨)を動かさない日本文化?
西洋人にあって日本人にない動作が肩をすぼめる動作です。
手のひらを上に向けて「WHY?」というポーズをとる時、肩も一緒に上がっています。
実は西洋人は肩を上げ下げする動作が多いのですが、日本人は年齢の低い女の子かアイドルが困ったときに肩を上げるくらいです。
文化的に肩を上げ下げする動作が「幼い」「媚びをうっているよう」「失礼」な印象があるため、社会人になると肩を動かさなくなります。
実はこの肩を日常的に動かさない習慣が肩を固めてしまう要因になっています。
腕を動かすよりも肩(肩甲骨+鎖骨)を動かしましょう。
スマフォをしているとき肩(肩甲骨+鎖骨)が動いていますか?
キーボードを打っているとき肩(肩甲骨+鎖骨)が動いていますか?
書類を見たり書いたりするときに肩(肩甲骨+鎖骨)が動いていますか?
体操やストレッチの時に肩(肩甲骨+鎖骨)が動いていますか?
鎖骨を動かす自覚はできますか?
肩が固まっている人は自然を肘が開いています。
股関節が固まれば膝が開くように・・同じです。
肩(肩甲骨)を上げてから⇒手を上げる
動作は順番が大切です。
手先から上げてはいけません。
最初に肩を上げてから手を上げてください。
この、肩を上げる⇒手を上げるが、
今回の手をスムーズに上げるための1点動作術です。
これで高所の荷物もスムーズに取れます。
子やお孫さんを気持ちよく高い高いできます。
服を着たり脱いだりするのも楽になります。
日頃から肩(肩甲骨+鎖骨)から動き始めるよう注意してください。
真剣にやれば3週間で身につきます。
▼ちょっと上級!参考までに・・・
野球の投球も上半身は肩甲骨始動です。手先(ボール)から動いてはいけません。
かのイチローさんも「肩甲骨をひっかける」と表現していました。
大谷翔平選手の肩甲骨が超絶動くのは有名ですね?
余談=大谷翔平選手は誰もやらない肋椎関節(ろくついかんせつ)を鍛えるトレーニングを一人で黙々としていました。
ボクシングのジャブも肩甲骨始動です。ちなみにストレートは股関節始動です。
体操やスポーツ指導するとき、その動作前にそっと肩甲骨に触れてあげてください。
それでいい動作をうながせるでしょう。
この記事の執筆者
東京在住-武道歴40年(現極真空手五段師範)
(株)AZUMAのホームページ制作に関わって10年。空手・古武術・合気道・総合格闘技などジャンルを超えて身体動作を追求。空手道場を30年以上続けてる一方で、幼年からシニア(80歳以上含む)幅広い年齢層に対して道場、学校、体操教室などでの指導経験をもつ。年齢に関係なく正しい動作改善により健康(腰痛、膝痛など)・パフォーマンスが劇的に変わることを教える。